Round.8 MOTEGI RACE REPORT
2015 AUTO BACS SUPER GT [MOTEGI 250km RACE]
■開催日:2015年11月14日〜11月15日
■コース:ツインリンクもてぎ(全長4.801km)
■天候:<予選> 雨 <決勝> 曇り/晴れ
■路面コンディション:<予選>ウェット <決勝>ウエット/ドライ
■チーム:LEXUS TEAM WedsSport BANDOH
■車名:WedsSport ADVAN RC F
■ドライバー:脇阪 寿一 / 関口 雄飛
■監督:坂東 正敬
■観客動員数:予選 17,000人/ 決勝 33,000人
路面コンディションに苦しむが、着実なレースでポイントを獲得。全戦でポイントを取り2015年シリーズを締めくくる
2015年シリーズを締めくくる最終戦が栃木県のツインリンク茂木で開催された。
開幕からすべてのラウンドでポイントを重ねてきた「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」。
迎えた最終ラウンドは、雨の予選でQ2まで勝ち進み8番グリッドをゲット。
決勝では、ウエット路面からドライに変わる難しいコンディションの中、着実にレースを展開し10位でチェッカーを受け、全戦でポイントを獲得しシリーズランキングを10位で締めくくった。
予選 [MOTEGI 250km RACE]
11月14日(土) 予選【予選 8位:1‘39.772】
□公式予選 天候:雨 | コース:ウェット | 気温/路面温度 Q1開始時13℃/16℃、Q2開始時13℃/15℃、Q2終了時13℃/14℃
シリーズを締めくくる最終戦は雨の始まりとなったツインリンク茂木。雨は朝から降ったり止んだりを繰り返した。
14時からまずは300クラスの予選から始まり、14時20分から500クラスのQ1がオンタイムで始まった。
Q1が始まると同時にほぼ全車がコースイン。19号車WedsSport ADVAN RC Fをドライブする関口選手もライバルと足並みをそろえるようにコースへ。
1ラップごとにタイムを刻んでいく関口選手は4ラップ目に1分48秒691のタイムで暫定5番手に付ける。この時点で残り5分を切り、トップは1分47秒と19号車を約1秒上回るタイムを計測していた。
この時点でこれ以上のタイムアップが図れないと判断した関口選手とチームは、1ラップのクールダウンの後、再度アタックを仕掛けようと試みる。
しかし、小康状態だった雨は、急に強くなりこれ以上のタイムアップは望めず、ピットに19号車WedsSport ADVAN RC Fを戻すこととなったが、ギリギリ8位でQ2への切符を手にし、脇阪選手へつないだ。
予選は300クラスのQ2に移行されるが、さらに雨脚が強まり300クラスの予選後にコース点検が入ることに。
しかし、幸いにも予選を中止するほどではなく、オンタイムで500クラスのQ2が開始。
19号車WedsSport ADVAN RC Fのハンドルを握る脇阪選手は、予選が始まると同時にコースイン。
ほぼ全車がコースへ顔を揃えたQ2は、5分を経過したあたりでトップタイムが55秒台とQ1よりかなり遅めのタイムとなる。脇阪選手も4ラップ目には1分55秒763で暫定4位にランキングされる。
しかし、終盤に差し掛かったころには雨は小康状態になり、タイムはぐんぐん縮まり、トップも激しく入れ替わり、Q2残り2分となったあたりではトップは1分49秒台をマーク。
19号車WedsSport ADVAN RCFを操る脇阪選手も終了間際までアタックを続け、1分53秒263までタイムを縮め8位にランキング。
明日の決勝は8番グリッドを獲得した。
最終戦のポールポジションは、37号車KeePer TOM'S RC F、2位67号車Epson NSX CONCEPT-GT、3位100号車RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。
予選順位
11月14日(土) 14:00〜
天気:雨|路面:ウェット|気温:13度|路温:16度
Po | No | Machine | Driver |
Q1 | Q2 | Tire | WH | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 37 |
|
A.カルダレッリ 平川 亮 |
1'48.501 |
|
||||
2 | 64 |
|
中嶋 大祐 ベルトラン・バゲット |
1'47.740 |
|
||||
3 | 100 |
|
山本 尚貴 伊沢 拓也 |
1'48.655 |
|
||||
4 | 36 |
|
伊藤 大輔 ジェームス・ロシター |
1'48.349 |
|
||||
5 | 12 |
|
安田 裕信 J.P.デ・オリベイラ |
1'48.651 |
|
||||
6 | 38 |
|
立川 祐路 石浦 宏明 |
1'48.041 |
|
||||
7 | 39 |
|
平手 晃平 ヘイキ・コバライネン |
1'48.432 |
|
||||
8 | 19 |
|
脇阪 寿一 関口 雄飛 |
1'48.691 |
|
||||
9 | 17 |
|
塚越 広大 武藤 英紀 |
1'49.416 |
|
||||
10 | 6 |
|
大嶋 和也 国本 雄資 |
1'49.533 |
|
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11 | 24 |
|
佐々木 大樹 ミハエル・クルム |
1'49.616 |
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||||
12 | 1 |
|
松田 次生 ロニー・クインタレッリ |
1'49.757 |
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13 | 46 |
|
本山 哲 柳田 真孝 |
1'49.761 |
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14 | 8 |
|
松浦 孝亮 野尻 智紀 |
1'49.984 |
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15 | 15 |
|
小暮 卓史 オリバー・ターベイ |
1'51.097 |
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GT500 以上予選通過 |
ノックアウト方式予選により順位を決定
□タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/YH:ヨコハマ
□WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
○車名の後ろのS:シード権車両=シード権車両は、全ての参加条件が満たされている限り決勝レースへの出場が保証される。
Q1 : 開始時刻 14:20'00/終了時刻 14:35'00
Q2 : 開始時刻 15:05'00/終了時刻 15:17'00
決勝 [MOTEGI 250km RACE]
■11月15日(日)決勝 【10位】
□天候:曇り/晴れ | コース:ウエット/ドライ | 気温/路面温度 序盤:20度/19度>中盤20*度/21度>終盤:20度/21度
SuperGT 第8戦 MOTEGI 予選から降り続けた雨は昼過ぎには上がったが、スタート直前に一雨あり、路面はウエットとなったため、全車ウエットタイヤでのスタートに。天候は回復と予想されるが、レース展開は天候を読み切る力が鍵になる。
レース前に上空で航空自衛隊のブルーインパルスのアクロバット飛行が行われ、レースに花を添えた。現役のNSXパトカーを含む栃木県警のオープニングラップ・フォーメーションラップのあとに、53周、250kmのレースの幕が上がった。
8番手からのスタートドライバーは関口選手。
オープニングラップで39号車をパスすると、追い上げを開始する。
しかし、ペースの上がらない19号車は、7周目から後ろから追い上げている1号車、8号車が背後に付き、8周目に立て続けにパスされて9位に。さらに15周目までにライバルの追い上げが厳しく13位に落ちてしまう。
レースの1/3を経過した20周目以降から、コースコンディションはドライ寄りに変わり、6号車を初めとして、早めにスリックタイヤへ交換するチームが出ててくる。しかし路面はレコードラインだけが乾いている状態。
そのためレコードラインを外すと路面は濡れていることから、「300を抜くには厳しい状態」と関口選手のコメントを元にチームは、もう少しコンディションが回復するのを待ち、24ラップ目にピットイン。19号車WedsSport ADVAN RC Fのバトンは関口選手から脇阪選手へと渡された。
戦列に戻った19号車WedsSport ADVAN RC Fは26周目には暫定13位へ。
そして27周目に46号車が300クラスと接触クラッシュしコース上に破片が散らばった為にセーフティーカーが入ることとなるが、運悪く19号車WedsSport ADVAN RC Fの数台前に入ってしまい、そのために周回遅れとなってしまう。
その後32周目でリスタートとなり、19号車の順位は12位でレースを再開。
このころには路面もほとんどドライコンディションとなり本領を発揮した脇阪選手はトップに引けを取らないタイムでレースを展開。32ラップ目には64号車がコースアウトし順位を落とすと、19号車WedsSport ADVAN RC Fは11位へ。
さらに43周目に8号車をパスして10位とポジションを上げ、脇阪選手は慎重に周回を重ねつつも、ファステストラップ(1'41.384)を刻み、19号車Wedssport ADVAN RC Fを無事ゴールに導き、10位で最終戦の幕を閉じた。
最終戦も取りこぼすことなくポイントを積み重ねたチームは、500クラスのチームの中でも唯一LEXUS TEAM WedsSport BANDOHだけとなり、厳しい戦いの中で着実に実力を付けたシーズンの締め括りとなった。
決勝後のコメント
脇阪 寿一選手
何とか1ポイントゲット出来ました。
水の少ないウエットコンディション下では、我々にとって厳しいレースになりましたね。
スタートの関口選手は序盤のペースこそ良かったのですが、路面の雨量が少なくなるにつれてライバル勢に有利なコンディションとなり、その後はなかなかペースを上げる事が出来ずじりじりと順位を落とすことになりました。
ただその中でも集中力を切らさず、路面状況やタイヤの状況を正確にピットへ伝える作業を完遂してくれましたので、ウエットからドライに変わる素晴らしいタイミングでドライバー交替することが出来ました。
僕に替わってすぐの路面はレコードラインしか乾いていない、コース上の至る所が濡れているというコンディションでしたので、タイヤのウォーミングアップに苦労しました。その中でも今回のレースは最後まで攻めたレースをすると決めていましたので、SCが入り前のクルマとのギャップが詰まってからはさらに攻め、順位を上げる事に成功し、結果的にファステストラップを獲得することが出来たのはひとつの形としてとても嬉しく思っています。
自分の中では悔いの残らないレースをしようとただそれだけに集中して走りましたので、その結果今年一番のレースが出来たと思っています。
ランキング11位という結果には、非常に悔しい気持ちが大きいですが、スポンサーの皆様、ヨコハマタイヤ様、LEXUS様、TRD様、チームのみんな、ファンのみんなに支えられ全戦でポイントを取ることができて非常に嬉しく思います。
一年間応援ありがとうございました。来年は更なる飛躍を目指して頑張ります。
関口 雄飛選手
今日は自分たちにとって、厳しいレースになってしまいました。
天候に翻弄されたことと、セーフティーカーのタイミングは、不運だったとしか言えないです。
スタートしてからしばらくは、路面も自分たちにとっては問題なかったのですが、すぐに乾き始めてしまい、タイヤパフォーマンスが厳しくなってきました。かといってピットでドライ用に交換することもできず、頑張ったのですがタイム差はいかんともし難く、厳しい状況のまま僕のスティントを終えました。
でもコンディションが好転したあとは、寿一さんが僕の悔しさを晴らすかのような素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、10位入賞。
これでGT500チームの中で唯一の全戦ポイント獲得という結果にもつながり、大きな記録を刻むことができたと思います。2年がかりでチームが一丸となって勝利を狙える場所にたどり着いたのは間違いありません。
オフの間には、すぐにテストも始まると聞いていますし、来年こそは表彰台の常連になれるよう頑張りますので、皆さん応援よろしくお願いします。
そして今年1年、本当にありがとうございました。
坂東 正敬監督
難しいレースでした。しかし、ドライバー、チームが諦めることなくレースをしたのでポイントをゲット出来ました。
ファステストラップも獲得できましたのでドライでレースが出来たら、もう少し違う結果になったのではないかと思っています。
レースではタラレバはないので今抱えている課題を一つずつクリアしていけば、確実にもっと強いチームになると自負しています。
今シーズンは勝つことが出来ませんでしたが沢山のサポート並びに応援ありがとうございました。
今後もどのチームよりも努力していきますので今後とも応援宜しくお願いします。
決勝順位
11月15日(日) 13:30〜(53Lap)
天気:晴|路面:ドライ|気温:16℃|路温:23℃
Po | No | Machine | Driver |
Laps | Time&Diff | BestLap | Tire | WH |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 37 | KeePer TOM'S RC F LEXUS RC F / RI4AG |
A.カルダレッリ 平川 亮 |
53 | 1'41.759 | 1:43'10.687 | ||
2 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
松田 次生 ロニー・クインタレッリ |
53 | 1'41.606 | 0.591 | ||
3 | 100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E |
山本 尚貴 伊沢 拓也 |
53 | 1'41.531 | 1.389 | ||
4 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
安田 裕信 J.P.デ・オリベイラ |
53 | 1'41.654 | 1.63 | ||
5 | 38 | ZENT CERUMO RC F LEXUS RC F / RI4AG |
立川 祐路 石浦 宏明 |
53 | 1'41.523 | 3.112 | ||
6 | 39 | DENSO KOBELCO SARD RC F LEXUS RC F / RI4AG |
平手 晃平 ヘイキ・コバライネン |
53 | 1'41.884 | 4.375 | ||
7 | 15 | ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E |
小暮 卓史 オリバー・ターベイ |
53 | 1'41.574 | 10.490 | ||
8 | 17 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E |
塚越 広大 武藤 英紀 |
53 | 1'41.685 | 1'33.028 | ||
9 | 6 | ENEOS SUSTINA RC F LEXUS RC F / RI4AG |
大嶋 和也 国本 雄資 |
53 | 1'41.461 | 1'39.104 | ||
10 | 19 | WedsSport ADVAN RC F LEXUS RC F / RI4AG |
脇阪 寿一 関口 雄飛 |
52 | 1'41.384 | 1Lap | ||
11 | 8 | ARTA NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E |
松浦 孝亮 野尻 智紀 |
52 | 1'41.833 | 1Lap | ||
12 | 24 | D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
佐々木 大樹 ミハエル・クルム |
52 | 1'41.569 | 1Lap | ||
13 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT Honda NSX CONCEPT-GT / HR-414E |
中嶋 大祐 ベルトラン・バゲット |
51 | 1'42.235 | 2Laps | ||
GT500 規定周回数:37 | ||||||||
46 | S Road MOLA GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
本山 哲 柳田 真孝 |
25 | 1'44.277 | 28Laps | |||
36 | PETRONAS TOM'S RC F LEXUS RC F / RI4AG |
伊藤 大輔 ジェームス・ロシター |
10 | 1'50.034 | 43Laps |
□タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/YH:ヨコハマ
□WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
□開始時刻 : 13:48'09 終了時刻 : 15:31'19
□出走台数:15台/完走台数:13台
○決勝ベストラップ: 1'41.384 No.19 WedsSport ADVAN RC F/脇阪 寿一
2コーナーの落下物回収のため、26周完了時点から5周回セーフティーカーを導入した。
※No.64 S-GT SpR 第30条 5項違反(左前ホイールナット飛ばし)により、訓戒のペナルティを課す。