Round.8 MOTEGI RACE REPORT
2018 AUTO BACS SUPER GT Round.8 [MOTEGI GT 250km RACE GRAND FINAL]
■開催日：2018年11月10日〜 11月 11日 
■コース：ツインリンクもてぎ(全長4.801km)
■天候：<予選> 晴れ <決勝> 晴れ
■路面コンディション：<予選>ドライ <決勝>ドライ
■チーム：LEXUS TEAM WedsSport BANDOH
■車名：WedsSport ADVAN LC500
■ドライバー：国本 雄資/ 山下 健太
■監督：坂東 正敬
■観客動員数：予選 21,000人/ 決勝 37,000人
素晴らしいオーバーテイクを魅せ、5位入賞!!
SUPER GT 第8戦はツインリンクもてぎで開催された。シリーズチャンピオン争いは4台。どんなドラマが待ち受けているのか？どんなレースになるのか？最終戦にふさわしいレースを見せる事をチームは事前に約束していた。
19号車は3度目の表彰台獲得を目指してもてぎに到着した。合同テストではトップタイムを叩き出している19号車。チームが想定していた路面温度より少し高かったがQ1は無事に6番手で突破。Q2は7番手で終わり、決勝は7番手スタートとなった。
レースは序盤から荒れる展開と思いきや、8号車がトップを走り、19号車は6番手を走行しながら1号車を追撃していた。なかなか抜けないサーキットで有名なもてぎ。1号車をパスするところまでは行かず、国本選手にバトンタッチ、8番手を走行しながらタイヤのパフォーマンスを最大限に活かし、他車のペースが落ちてきたところを国本選手が次々に華麗なオーバーテイクで順位を上げていった。
他車が落ちてきてくれれば表彰台獲得も見えてきたが250ｋｍという通常より短いレースだった為、5位でチェッカーを受けた。
タイヤのパフォーマンスは常に一定のグリップを発揮し、とても強いレースが出来る最大の武器となっていた。
5位でチェッカーを受けたがAPからチームは強いレースを戦ってきたからか、スタッフは笑顔でドライバーを迎えていた。3度目の表彰台獲得、優勝とはならなかったが来年繋がる一戦となった。
予選 [MOTEGI GRAND FINAL]
11月10日（土） 予選【予選 7位：1'37.099】
□公式予選 天候：晴れ ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 22度／24度
曇り空のツインリンクもてぎでのSUPER GT Round.8 最終戦。4台がシリーズチャンピオンを争う中、19号車がどこまで爆走できるか。もてぎを得意としている横浜タイヤ。不安要素は一切なく、フリー走行が始まった。
土曜日の早朝、前日の雨により路面はウェット状態。2種類のタイヤをマーキングした19号車は路面状況の確認と無線チェック、バランス確認の為、早めにコースインをした。
路面が乾いてくると同時にドライタイヤを確認。国本選手がマシンのバランスも確認。マシンのバランスはほんの少しアジャストする程度で持ち込みセットアップはかなり、良い方向だった。
タイヤも合同テストで評してる為、パフォーマンスは出せる。後は予選の路面温度と気温だった。
GT500占有では山下選手が8番手のタイムを出し、予選に向けてチームで再度ミーティングをした。
午前中の練習走行では、トップから0.7秒差の8位につけ、予選上位につける足がかりとなった。
Q1は例のごとく、スタート直後には誰も出ず、静かな始まりとなる。
Q1アタッカーは山下選手。残り8分でGT-Rの3台がコースインし、38号車、そして19号車がコースインする。そして残り7分半で相次いでコースインし、周回を重ねていく。各車が36秒台を出す中、残り1分半で出した1:36.797が暫定5位のタイムを出した。Q1はその後他車がタイムアップを果たすが、19号車は6番手でチェッカーとなり、Q2へ進出しました。Q1のトップタイムは100号車の1:36.344となります。
Q2は国本選手が担当。12分のアタックタイムの中、残り7分半で3号車が先にコースインし、続いて19号車がコースイン。6分半で1号車が出てきたのを皮切りに、残りの車が続々と出てきて戦闘開始。各車ゆっくりとタイヤを暖めて一発勝負にかける。各車コースレコードを上回るタイムを出す中、国本選手はチェッカーが出た後もアタックを続け、結果1:37.099をだすものの、7番手となりました。
予選結果は、Q2にて、8号車がポールポジションを確保。以下、100号車、64号車となりました。また、予選6位まではコースレコードを上回るタイムとなっております。
予選後の監督・ドライバーコメント
国本 雄資選手
朝ウェット路面からスタートして、まずはウェットタイヤの確認をしました。
残り50分ぐらいからドライにコンディションが変わって、持ち込んだ2種類のドライタイヤをテストしました。
そのあと山下選手に替わって、GT500の占有は山下選手が予選シミュレーションを走って予選に備えました。
結構朝の状況だと、カットラインギリギリのところにいたのですが、Q1で山下選手が良いアタックをして、僕もいい応援をしてなんとか6番手でQ2に進むことが出来ました。
Q2を担当してアタックしたのですが、ちょっといいアタックではなくて、結果7番手になってしまい、今シーズン最後の予選で100％の走りができなかったのは少し残念でした。
ただ、まだ決勝があるので気持ちを切り替えて7番手からでも上位入賞を目指せると思うので山下選手とチームと力を合わせて表彰台優勝めざして戦いたいと思います。応援よろしくお願いします。
山下 健太選手
予選結果は７位でした。
朝の状況からはQ2は難しいのではないかという雰囲気があったのですが、Q1を担当して何とか突破出来て、Q2は国本選手アタックしてくれて７番手でした。
ぼくらの調子はいいのですが、それ以上にホンダ勢が速くて予選はAPと同じようにホンダがほぼ上位を占める形になりました。
ただ決勝はAPもそうでしたけど、僕らは強さがあると思うし、もしかしたらホンダ勢もおちてくるかもしれないので、まだまだ上位のチャンスはあると思っています。
最終戦なので思い切って優勝狙いたいと思います
応援よろしくお願いします。
坂東 正敬監督
もう少し前に行きたかったですがライバルが速かったですね、、
今年は8戦中6戦Q1突破出来ているので今回の7位は満足しています。
国本選手がセットアップをして、タイヤ確認をして、チームを引っ張っている感じがなんだか、とても嬉しかったです。
一年を通じて、速さ以外に人として成長している姿を見れて嬉しかったです。
山下選手もプレッシャーの1年目の中、凄く成長してくれました。
明日はみんなが満足いくようなレースをお見せしたいです。
応援宜しくお願いします。
予選順位
11月10日(土) 14:20〜
天気：晴れ｜路面：ドライ｜気温：22度｜路温：24度
| Po | No | Machine | Driver |
Time | Diff. (km/h) |
Tire | WH | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 8 |
|
野尻 智紀 伊沢 拓也 |
1'36.610 |
|
 |
|||
| 2 | 100 |
|
山本 尚貴 ジェンソン・バトン |
1'36.344 |
|
|
|||
| 3 | 64 |
|
ベルトラン・バゲット 松浦 孝亮 |
1'36.377 |
|
 |
|||
| 4 | 38 |
|
立川 祐路 石浦 宏明 |
1'36.672 |
|
|
|||
| 5 | 17 |
|
塚越 広大 小暮 卓史 |
1'36.716 |
|
|
|||
| 6 | 1 |
|
平川 亮 ニック・キャシディ |
1'36.800 |
|
|
|||
| 7 | 19 |
|
国本 雄資 山下 健太 |
1'36.797 |
|
 |
|||
| 8 | 3 |
|
本山 哲 千代 勝正 |
1'36.913 |
|
 |
|||
| 9 | 23 |
|
松田 次生 ロニー・クインタレッリ |
1'37.086 |
|
|
|||
| 10 | 6 |
|
大嶋 和也 F.ローゼンクヴィスト |
1'37.130 |
|
|
|||
| 11 | 24 |
|
J.P.デ・オリベイラ 高星 明誠 |
1'37.185 |
|
|
|||
| 12 | 39 |
|
ヘイキ・コバライネン 小林 可夢偉 |
1'37.616 |
|
|
|||
| 13 | 16 |
|
武藤 英紀 中嶋 大祐 |
1'37.618 |
|
|
|||
| 14 | 12 |
|
佐々木 大樹 ヤン・マーデンボロー |
1'37.668 |
|
|
|||
| 15 | 36 |
|
中嶋 一貴 関口 雄飛 |
1'38.279 |
|
|
|||
| GT500 以上予選通過 | |||||||||
□タイヤ＝BS：ブリヂストン／DL：ダンロップ／MI：ミシュラン／YH：ヨコハマ
□WH＝ウェイトハンディキャップ（kg）
○車名の後ろのＳ:シード権車両＝シード権車両は、全ての参加条件が満たされている限り決勝レースへの出場が保証される。
○R：コースレコード（従来のレコード 1'36.316）
Q1：開始時刻 14:20'00／終了時刻 14:35'00
Q2：開始時刻 15:03'00／終了時刻 15:13'00
決勝 [MOTEGI GRAND FINAL]
■11月11日（日）決勝【5位】
□天候：晴れ ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 19度／29度
素晴らしい晴天の中、ツインリンクもてぎでは平成最後のシーズンのSUPER GTの決勝が開催される。決勝の前には2機の航空自衛隊F-2戦闘機のデモフライトがサーキット上空にて行われ、最終戦に花を添えた。
19号車はシリーズチャンピオン争いからは離脱してしまったが、表彰台の真ん中に向け、皆で爆走を誓う。
恒例の警察車両によるパレードラン、1周のフォーメーションラップの後、53周先に見える表彰台の頂点、そしてシリーズチャンピオンには何処が立つのか。
スタートドライバーは山下選手。7番手スタートから混乱無く周回を重ねる。2周目に17号車がピットに入ったので6番手に上がる。後ろから6号車とともに、前の1号車との間を詰めていき、8周目からは1号車と1秒の間隔を持って周回していく。
レース序盤は、トップの8号車と2番手の100号車との差が1秒、そこから2秒開いての3番手の64号車から8番手の3号車まで、各車前後との間隔を1秒ほど空けての周回を重ねていく。
レースの様子が変わったのは20周目にトップの8号車がタイヤ交換・ドライバーチェンジのピットに入ってから、早めのピットインに入るチームとそうでないチームとの差が出てくる。
22周目に64、38号車がピットに入り、19号車は暫定3位となり、暫定1位の100号車との差は8秒。2位の1号車との差は1秒のまま、周回を重ねる毎に1位の100号車とは差が離れていく。
28周目にピットに入り、タイヤ交換とドライバー交代を行い、国本選手にドライバーチェンジ。暫定9位でコース復帰となる。
30周目にアウトラップだった1号車をパスして7番手に。その後、32周目に1号車にパスされ、8位に下がるが、35周目からの64号車を先頭とした4位争いの末席に加わることとなる。
40周目には36号車をパスして7位に、残り10周で6号車をパスして6位、残り9周で64号車をパスして5位に上がる。さらに前を追いかける国本選手は19号車をそのままゴールに導き、5位にてチェッカーを受けました。
レースはポールトゥウィンで8号車が優勝。以下38号車、100号車となります。年間チャンピオンは残り5周で背後まで追い上げてきた1号車を押さえきった100号車が獲得いたしました。
2018年シリーズは、ドライバーズポイント32Ptで11位、チームポイント50Ptで11位となりました。
年間を通して、スポンサーの皆様、そしてファンの皆様の応援を受け、無事にシリーズを乗り切れることが出来ました。感謝いたします。本当にありがとうございました。
決勝後のコメント
国本 雄資選手
最終戦5位でフィニッシュしました。
前半山下選手がイイペースで走っていたのですが、前をちょっとふさがれるような状態でなかなか自分達のペースで走れなくて、プラスちょっとピットを引っ張ったことによってそこから順位を落として8位でピットアウトしました。
そこから3台抜かすことが出来ました。GT300のトラフィックとかもうまく使って抜かすこともできたし、最終戦で自分のスティントを最後までバトルを楽しむことができたので、すごく楽しいレースになりました。
予選で少し不甲斐なかったのですが、今回少し取り戻せたので満足いくレースになりました。
シーズン通してなかなか結果が出ないことが多かったり、厳しいレースが続きたのですが、最後またいい形で終われたので、また来シーズンもチーム一丸となって精一杯頑張ってシーズンオフからしっかりと準備してうまくスタートダッシュ決められるように頑張ります。
一年間応援ありがとうございました。
山下 健太選手
決勝は5位でした。スタートを担当して前に1号車がいてそれについていく形になったのですが、前半ペースが厳しくて後ろの6号車に責められる展開になってしまいました。
しかしそのあとはヨコハマタイヤがよくてタレが少なく自分のペースの方が早くなり逆に1号車を追い詰める感じになりました。
そこで国本選手に替わってすごい追い上げをしてくれて5位まであがることができました。
今年は表彰台2回乗ることができましたが、本音を言えば1回は勝ちたかったし、もっといい結果で終わりたかったなと思っていますが、チームの皆さんと、いつも面白い国本選手に支えてもらって楽しく過ごせた1年間でした。
自分自身もGT500初年度で最初の方はうまくいかなかったところもあったと思うのですが、後半戦は少し成長できたかなと思っています。
チームの皆さんには本当に感謝しています。
また応援よろしくお願い致します。
坂東 正敬監督
強いレースをしてくれたチームに感謝。
難しいレースの中、ドライバーがオーバーテイクをしてくれた。
ドライバーのテクニックをみて、メカニックの頑張りや、エンジニアのセッティング、タイヤのパフォーマンスを最大限に出せる車を用意出来た事にちょっとホッとしました。横浜タイヤさんと共に開発をやってきて、勝利が近づくようなレースだった。
横浜ゴムさんのスピーディーな対応に感謝しています。
チームがもっと力をつけて、横浜タイヤを最大限に活かせるような車を用意して、ドライバーが満足できるようにシーズンオフを有効的に活かし、来年戻ってきます。
沢山の応援ありがとうございました。
スポンサー様、ファンの皆様、ありがとうございました。
。
決勝順位
11月12日(日) 13:30〜(53Lap)
天気：晴｜路面：ドライ｜気温：16℃｜路温：23℃
| Po | No | Machine | Driver |
Laps | Time&Diff | BestLap | Tire | WH |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 8 | ARTA NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E |
野尻 智紀 伊沢 拓也 |
53 | 1'38.512 | 1:31'09.252 | |
|
| 2 | 38 | ZENT CERUMO LC500 LEXUS LC500 / RI4AG |
立川 祐路 石浦 宏明 |
53 | 1'39.321 | 1.806 | |
|
| 3 | 100 | RAYBRIG NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E |
山本 尚貴 ジェンソン・バトン |
53 | 1'38.776 | 8.096 | |
|
| 4 | 1 | KeePer TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG |
平川 亮 ニック・キャシディ |
53 | 1'39.447 | 9.672 | |
|
| 5 | 19 | WedsSport ADVAN LC500 LEXUS LC500 / RI4AG |
国本 雄資 山下 健太 |
53 | 1'39.577 | 23.171 | |
|
| 6 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 LEXUS LC500 / RI4AG |
大嶋 和也 F.ローゼンクヴィスト |
53 | 1'39.406 | 35.697 | |
|
| 7 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
松田 次生 ロニー・クインタレッリ |
53 | 1'40.085 | 36.167 | |
|
| 8 | 39 | DENSO KOBELCO SARD LC500 LEXUS LC500 / RI4AG |
ヘイキ・コバライネン 小林 可夢偉 |
53 | 1'39.994 | 40.731 | |
|
| 9 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
本山 哲 千代 勝正 |
53 | 1'40.035 | 40.803 | |
|
| 10 | 24 | フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
J.P.デ・オリベイラ 高星 明誠 |
53 | 1'40.168 | 44.458 | |
|
| 11 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A |
佐々木 大樹 ヤン・マーデンボロー |
53 | 1'39.800 | 45.226 | |
|
| 12 | 64 | Epson Modulo NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E |
ベルトラン・バゲット 松浦 孝亮 |
53 | 1'38.748 | 47.861 | |
|
| 13 | 36 | au TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG |
中嶋 一貴 関口 雄飛 |
53 | 1'40.023 | 1'00.811 | |
|
| 14 | 16 | MOTUL MUGEN NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E |
武藤 英紀 中嶋 大祐 |
53 | 1'40.597 | 1'07.524 | |
|
| 15 | 17 | KEIHIN NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E |
塚越 広大 小暮 卓史 |
53 | 1'39.588 | 1'29.483 | |
□タイヤ＝BS：ブリヂストン／DL：ダンロップ／MI：ミシュラン／YH：ヨコハマ
□WH＝ウェイトハンディキャップ（kg）
□開始時刻 : 13:37'37 終了時刻 : 15:08'46
□出走台数：15台／完走台数：15台
○決勝ベストラップ： 1'38.512 No.8 ARTA NSX-GT／伊沢 拓也
※No.36 関口雄飛 ドライブスルー（SpR.13-1.a「危険なドライブ行為」）